自社株の承継対策は、依頼先によって進め方やカバーできる範囲が大きく変わります。依頼先を選ぶ際に確認しておきたい3つのポイントをご紹介します。
ポイント①|目的から整理し、自社に合った承継方法を検討できるか
後継者は決まっているのですが、何から進めればよいのかわかりません。
自社株の承継には、贈与、相続、売買、種類株式の活用、組織再編、民事信託の活用など複数の方法があり、株主構成や後継者の状況によって適した進め方は異なります。
そのため、単に登記手続に対応できるだけでなく、「誰に、いつまでに、どのように引き継ぐのか」という目的から整理し、自社に合った方法を一緒に検討できる司法書士事務所がおすすめです。
株式が親族や旧役員に分散しているのか、後継者以外の相続人がいるのか、経営権をいつ移すのかによって、選ぶべき手段は変わります。初回相談の段階で株主構成と登記記録を確認しながら、複数の選択肢を比較して説明してくれるかを確認するとよいでしょう。
ポイント②|相続発生時のトラブルまで想定して備えられるか
万が一のときに、親族間でもめないようにしておきたいのですが。
自社株の承継は、事前に対策のないまま相続が発生すると、後継者以外の相続人へ株式が分散し、経営判断に支障が生じることがあります。
そのため、目先の株式の移転だけでなく、遺言や民事信託も含めて、相続発生後まで見据えた備えを提案できる司法書士事務所がおすすめです。
遺留分への配慮、議決権に関する種類株式の設計、判断能力が低下した場合の備えなど、検討すべき論点は複数あります。会社法だけでなく相続や遺言の実務にも通じているかどうかを、あわせて確認しておくと安心です。
ポイント③|税理士など他の専門家と連携できるか
顧問税理士とも相談しながら進めたいのですが、可能ですか。
自社株の承継では、株価評価や贈与税・相続税、事業承継税制の適用など、税務面の検討が欠かせません。
そのため、司法書士だけで完結させようとするのではなく、税理士・公認会計士・弁護士などの専門家と連携できる司法書士事務所がおすすめです。
税務上のスキーム設計は税理士が、親族間の争いに関わる交渉は弁護士が担当します。既に顧問税理士がいらっしゃる場合でも、その先生方と連携しながら会社法・登記の実行部分を担ってくれるかどうかを確認しておくと安心です。